―――…… 「この辺りって、結構暗いんだね」 歩いて数分、わたしは彼にそんな事を言う 「…街灯少ないからな」 「そうだね、あまりこの辺り来ないからな」 「秋んちに行く時通るだろ?」 え? 「まぁ、通るけど…でも夜は通らないから」 「へぇ」 秋の家は黒崎くんの家の少し先の所 私の家に帰るには秋の家の前を通らないといけないのだけど、バレたらまずいと言うことで、少し遠回りをして帰ってる 「なぁ」 「ん?」 不意に黒崎くんが私の手を握りそのまま歩き続ける .