「秋?」



「いや、悪いな。ただの焼きもちだな」


「………………」



グイッと引き寄せられてまだ教室に数人生徒がいるのに抱きしめられる



「ゆや、奏汰を紹介したのは俺だけど、あんまり仲良くするな」



「…………あ」



「お前は俺のなんだから」



そう言って、私の首もとにキスをしてから離れて静かに鞄を肩に掛ける



「じゃあ、部活行くからまた明日な」



「…う……ん」



私は歩いていく秋の背中を見つめながら、なんだか心が複雑だった






.