「だから、お前らが怪しいと感じても、追及なんてしなかった」



「合宿だって、本当は何かがあるかと思ったら不安だった。だけど、それでもいいって思った」



「…………秋」


「ゆやが奏汰を好きになって、奏汰がゆやを好きになって…それで思い合うなら、俺は身を引こうってな」


「秋…っ」



「だけど、なんでゆやは泣いてるんだよ?」



秋の肩から手を離し、ベンチから立ち上がる




.