お墓から離れた青年は

いつかの桜並木に来ていた


今日は、青年の姉の23回目の誕生日


そして亡くなってからちょうど1年




姉の名前はさくら



桜が咲く季節に生まれたから、さくら




彼は綺麗に咲き誇る桜を見ながら、その道をゆっくりと歩いていた



突然、彼は背中に何かが乗ったような感覚がした



しかし



まるでそれが当たり前かのように



いつもある事かのように



ニッコリと微笑み



桜の花を見上げ



そして、こう言った





姉ちゃん




今年も綺麗に咲いたね




さくら…