あれから1年たった…


4月のある日、空は雲ひとつない快晴、「佐藤家の墓」と書かれた小さなお墓の前で手を合わせる青年の姿があった

いつもと同じようなたわいもない短い話をした後、青年は悲しそうな顔をして呟いた

「…あの時、俺が外に連れ出さなかったら
少しは違う未来が待ってたのかな…」



そして鞄から1通の手紙を取り出し、じっとそれを見つめた後



「何もしなかったほうが後悔したよな

姉ちゃんが望んだ事だし


あれで良かった…そう信じるよ」


そう言ってニコッと笑い

その場を離れた