「わ~、陽向の家おっきいね!!」


みんなが遊びに来ると和樹さんがさっそく小林君と聡太君をおちょくり始めて、私は他の人を家の中へ通すと鈴音を紹介した



「どちらかというと、陽向似かな?」


「だね~、でもちょっと先生にも似てるかも…。」


「そんなに見られたら鈴音が緊張するから…。」


「それにしてもさすが人気デザイナーの家だねぇ。」


沙耶は部屋を見回してそう呟いた


「先生、嫁に稼ぎ越される気分はどうだ?」


そう言ってやっと3人が部屋に入ってきた


「え~、別に何とも?もともと給料は2人合わせて使ってるし。」


「私もそんなに仕事してるわけじゃないしねぇ。」


「でも今すごい人気なんでしょ?」


「大手の会社の仕事は基本断ってるから(笑)」


そう言うとみんなが驚いて固まった


「なんで?」


小林君がそう問うとみんなが頷いた



「私はおばあちゃんみたいに人を支えられる仕事がしたいから、できるだけ身近な仕事を受けてるだけ。」


私がしているのはインテリアデザイナーでこれから初めて自分の店を開くという人たちを中心に仕事をしている



そのため収入は和樹さんとそんなに差があるわけではない





「鈴音ちゃん、なにか聞きたいこととかない?お母さんやお父さんのことで!!」



「ん~、お父さんってほんとにモテてたの?」


「うわ、鈴音いきなりそこ聞く?」



和樹さんは鈴音の質問に少しショックだったようだ



「だって信じられないもん!!」



そしてこの一言でさらに落ち込み小林君と聡太君に慰められていた



「お父さんほんとにモテてたよ!!だって先生が受け持ってたクラスに3人は先生のこと好きな人いたもん。」


「え~、和樹さんそんなにモテてたの?」


「え、お母さん知らなかったの!?」


私が美咲から聞いた初めての事実にすねていると鈴音が驚いていた


「まぁ陽向は知らないだろうね~、あの頃から先生しか見えてなかったもんね(笑)」


「こら、鈴音の前で言うな~!!」


「つまりうちの両親は最初っからラブラブだったってことですか?」


「そうなりますね。」


今まで黙ってた内田君がそう言うとその横にいた幸奈が深く頷いた