幸せの寄り道




「父さん。私はどんな人が父親だろうと文句は言わないけど、母さんを困らせてほしくないよ。」


「陽向!!」


「なんだ、陽向のほうが大人だなぁ」


「いいえ、私はあなたより母さんを大切にしているだけです。」


「ふん。親子そろって可愛げのない」


「そうさせたのはあなたですから。」


「陽向、もうやめて!!」


「出て行くのはあなたの勝手ですがこちらの生活も考えてください。」


「どういう意味だ?」


「こちらの生活に支障をきたさない程度の資金はおいて行けという意味です。」


「無情な人間だな」


「そうでもしないとあなたとは生活できませんから」


「そうかい、これでいいか?」


そう言ってお金の入った封筒を玄関に投げて出て行った



「陽向!!なんであんなこと言ったの?」


「ごめんなさい。」


「これからどうする気?」


「わからない、けど。母さんは心配しなくていいよ」




最近の父は帰ってきたと思えばお風呂に入ってすぐ出て行った


母はそんな父に気を遣いすぎていた


私はそれを見るのが嫌だった


家にいると思えば偉そ気に威張り


なにか嫌なことがあるとわかりやすくイライラとしたり


物に当たる


それが、小さい頃から嫌だった


母と話すのは他人行儀なことばかり
普通のことを話したと思えば母が気を遣うだけだった



他の家では普通に楽しそうに話してるのに


なんで?




寂しいよ………