「ねぇ、夏川さん教科書見せて!!」


1限目は特別授業ということで時間をとっていたけど2限目からは普通の授業だった



「教科書?」


「忘れた!!」


「いいよ。」


そう聞くと小林君は机を動かし始めたので私も動かした


「おい、そこの廊下二人なにしとん?」


先生がこっちに歩いてきた


「俺が教科書忘れたけ見せてもらおうと思って(笑)」


「ならいいけど、先に言って動かせ。びっくりするだろ!!」


先生と小林君のやり取りでクラスのみんなが笑いだした


「やっぱ小林君って面白いね。」


「えっ!」


私が小さな声でそう言うとそのまま小林君は固まった


「固まらないでよ。対応に困るから」


「あ、ごめん。いきなり言われてビックリした(笑)」


「そう。」


「やっぱ、クールちゃんだわ!」


「え?」


「反応がクールでしょ?だからクールちゃん!!」


「別にいつもこうってわけじゃないから。」


「じゃあ、ちょいクールちゃん」




他の人は話すのは控えたいけど小林君はなぜかあまりそう感じなかった。


とても話しやすくて、楽だった


内田君もときどき入ってきて小林君をいじっていた


そんなやり取りをみて幸奈は笑っていた