「質問いいですか?」


「はい。」


「夏川さんはなんで先生と付き合わなかったん?両想いだったんでしょ?」


「両想いでも立場が違いすぎるし、私が好きになった先生はみんなと楽しそうに授業をしているとこだから。」


「陽向、それってただいい子ぶっとるだけじゃない?」


「そんなつもりはない。けどそう思えるならごめん。」


「そうやってすぐいい子ぶる。そこが嫌いなんよ。」


「ならもう関わってこんかったらいいでしょ?私からも用がない限りは話さんけえ。」




クラスの子の質問に答えると沙耶が入ってきて言い合いになった



「そうやって自分は強いから大丈夫みたいな言い方も嫌い!!」


「別に強くないしそんな風に思ったこともない。」


「うちが先生に相手されんかったのをみて笑っとったんでしょ!?」


「笑ってない。」


「嘘よ!!勝ち誇ったような顔しとったじゃん。」


「してない!!ってかいい加減にして。いつも勝ち誇ったような顔しとったの誰?」


「うちそんな顔しとらんし。」


「しとるよ。いっつも自分の都合が悪くなったら機嫌悪くしてそんな自覚もないわけ?」



他の人が間に入る時間も与えなかった



結局お互いの言いたいことを全てではないが言い終わると沙耶は疲れたのか椅子に座った



「もういいか?」


澤田先生は様子をうかがいながら聞く


「はい。」


「席だけどあのままだとまた言い合うことになるだろうし、誰かと変えよう。」


「あ、はい。」


「誰か変わってくれないか?」


「先生~!!どうせなら席替えしましょうよ。」


「そうだな。」