本当は大好きだから。
変な口実作ったって、君の思いは真っすぐだよ。

「はぁ・・・ひっく・・・」

気がつけば涙は乾いていて、息を飲み込んでいた。
床にじっと座って。

枯れていた想いは美しく開花して。

「・・・っ」

手の中に落ちていた涙。
やっと分かった。

シワシワの思いが輝いて、私を宙へと浮かしていった。

「・・・」

私の髪はたれていて。

唇は潤い、



「なんで・・・」



瞳は閉じていた。

混乱した解説は元に戻って整理されていた。
あからさまに幸福論なんてない、そんな風にけなしてきた。

こんな近くにあるなんて。
こんな近くにいるなんて。

「・・・」

鼓動は落ち着いてきていて。
再び涙はこぼれ落ちる。



その決意は私の様に固く、

風の様に柔らかく、

君の様に美しい。



「・・・」

私の右手と君の左手。

簡単に重ね、

痛みを優しくする。

「・・・蓮くん」

名前を連呼する度、顔が真っ赤になってしまう。

君がくれたつなぎ目を、私はしっかりと掴んでいよう。



離れないよう。

逃げないよう。

切れないよう。

燃え尽きぬよう。




ずっとずっと、永遠に。