『ご、ごめんっ!!!///』

『え?』

私は恥ずかしすぎて走って行った。
駄目だって、空気が上手く吸えない。

せめて顔だけは上手く隠させてくれ。

『・・・梓ちゃん』

―――――――――――


あ、あれかな。

「蓮くん、違う。それ勘違いなんだって」

『止めて、梓ちゃん』

「ぇっ」

『僕本当は梓ちゃんと離れたくない』

ちょ、だったらこのままで良いじゃ―――――

『そんなこと言われると、僕の決意が簡単に崩れちゃう』



ドンッ



「・・・」

私の心に大粒の雨が降った気がした。

『梓ちゃん、いままでありがとう』

「蓮くん―――」



『まだチャンスがあるなら、また教えて』



プツッ

ツーツーツー・・・

「あっ・・・」

・・・駄目だ。
もう手遅れなんだ。

今まで気付かなかった、蓮くんの気持ちなんて。

そんなに、悲しかったんだ。

「そんな・・・っ」

私の一方通行の想いと、蓮くんの優しさ。

「嫌だっ・・・!」

気付くのが遅すぎた。
遅すぎたんだ。

「・・・っ!」

会いたいよ、今すぐ蓮くんに会いたいよ。

今すぐ蓮くんの声が聞きたい。

「嫌・・・」

まだ私、返事してないのにっ・・・!!