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「ココまでっ!!」
「「「「「「ありがとうございましたっ!!!」」」」」」
うとうと寝ていた私は、最後の一声で起こされた。
心臓が飛び跳ねたよ。
「様乃っ!」
私は様乃のとこまで走る。
あ、もういつもの様乃に戻ってた。
「すっごかったっ!!マジでかっこ良かったー!!」
「ホントー?梓も入る気になった?」
あ、いやそれはちょっと・・・
「嘘嘘、そんなあからさまに嫌な顔されてもこっちが困るよ」
「バレた?」
辺りを見ると、もう誰もいなくなっていた。
私は様乃にハンカチをあげた、めっちゃ暑そう。
「ハンカチ」
「あ、ありがと。梓にしては気が利くじゃん」
「ヒド、貸してあげないよ?」
「あー嘘だって」
それにしても二人とも、かっこ良かったなー・・・
始めてにしては上手かったと思う。
私なんて、一番始めに様乃から教わった時なんて・・・
『おら、そこまた違う』
『えー、なんで?ココは、こうでしょっ?』
『ここは、こうっ!!』
『痛っ!!!(泣)』
『それぐらい強くしないと変にみえるの』
知らねえよっ!
あれは本当に痛かったなぁ・・・
その後も小一時間は続けられたんだっけ。
「今じゃあ良い思い出だけどねー」
「なにが?」
「ぇ、いやなんでもない」
そういうと様乃は不思議そうに私を見た。
「ねー梓、どっちが上手かった?」
「え?」
「あいつら、初日にしては上手いし。長年ココでやってる奴らより上手かった時もあった」
「やっぱり?私も上手いと思った」
「力が強いね。もしかしてケンカで習ったとか?」

