ちょっとなんだか蓮くんのペースに飲み込まれているような、そうでもないような。

「で、でも私は一馬が好きなんだよ?」

こうでも言わなきゃ諦めてくれないだろう(諦めてほしいのか?)
気持ちは嬉しいけど、こういう複雑な関係は駄目だと思う。

あ、もうすでに複雑か。

「それでも良いの?」


「うん、振り向かせるよ」


私の作戦はどうやら通用しないみたいだ。


 小指心
  性格の品格


「こ、根性・・・?」

「ある意味?」

すっごい・・・

これは何言っても通じないとみた。
蓮くんは万に一つの可能性も試すほど、私に本気らしい。

こういう時、女の子ならどういう反応をするだろう。



1.「いやだもー、そんな事言っても何も出ないわよ♪」

2.「・・・は?意味分かんないんですけど」

3.「どうしたのっ?どっか打った?病院行く??」


・・・どれも駄目そう。

「う~ん・・・」

本当、どうしよう。
断るも断らないも私次第だしなぁ・・・


「梓ちゃん」


「ほびっ!?(裏声)」

「ぇ、あ、別にそんな困るようだったら僕、答え待ってるよ。今じゃなくていいから」

変な声を出してしまった・・・(恥)

いやいやいやいや、答えもなにも何日経っても出せないよ!!
一体どうしたら良いというんだ。