SUMMER TIME LOVE


「それと…一ノ瀬君の事だけど…振られちゃったよ」



紗都はアルバムをパタンと閉めた。



「一ノ瀬君は何て言ったの?」


何て言ったか…?



「……何も…」



「何で最後まで聞かないの?」


だって…



またあの瞳をしたから…


あんな悲しい瞳をしたから…




「逃げたんでしょ?」



!!



……そう。



逃げたんだ、
あたしは。