言った後で自分が一番驚いた。
あたし今…
岡崎さんに……!?
岡崎さんを見ると顔を真っ赤にしてかなり怒っている。
「コイツ、マジでムカつくっ!!」
そう言って手を振り上げたと思った瞬間、パシッという乾いた音と共に左頬に痛みが走った。
「…っ!!」
「あたしはアンタが傷つく前にわざわざ忠告してやってんのよっ!!」
あたしは平手打ちされたままの格好で地面を見つめていた。
……忠告?
「わかんないの?一ノ瀬君はアンタが迷惑なのよっ!!」
「…オレが何?」
『!!!?』
ジャリッと音がして、あたし達は一斉に声のする方を見る。
栗色の髪が揺れた―……。

