SUMMER TIME LOVE


言いたくない。


あたしは下唇を強く噛んだ。



ひまわり畑の事は岡崎さんに知られたくない。



「ちょっとぉ!何か言ったらぁ?」



何も言わず俯くあたしにイライラしたのか、岡崎さんの友達が口を開いた。



「アンタ、一ノ瀬君の事が好きなの?」



岡崎さんがバカにしたように笑いを含めながら言う。



「どうなのよっ!!」


「もしかしてこの子、一ノ瀬君が自分の事を好きだって思ってんじゃなぁい?」


「マジでぇ!?」


「有り得なぁい!」



岡崎さん達はあたしの前で好き勝手言って笑っている。



何でこの人達にそんな事言われなきゃいけないの?


あたし、一ノ瀬君を好きでいちゃいけない?