あたしは紗都にお弁当を預けると昇降口に向かった。 やだやだやだ… 逃げ出したい気持ちであたしは上履きを脱ぎ、ローファーを履いた。 外の気温なんて何も感じなかった。 スカートの裾をギュッと握りしめながら重い足取りで指定された場所に向かう。 ジャリッ… 足元が土から砂利道に変わった時、岡崎さんの後ろ姿が見えた。 「あ~、やっと来たよぉ」 岡崎さんの友達が先に気付きあたしを指差した。