SUMMER TIME LOVE


「マコ~、今日の体育バレーだって!!更衣室行こ!」



スポコン紗都は気合い入りまくりで体操着の入った袋をブンブン振り回している。



バレーかぁ…



あたしは運動が苦手。



紗都には悪いけど、体育なんて無くなればいいのにって思う。


「はぁ…」



溜め息を吐きながら体操着の袋を取ろうとロッカーを開けたけど袋がない。



あれ?


確かこの前洗濯して持ってきたはずなのに…



「マコ?どしたぁ?」



ロッカーの前で佇むあたしを心配した紗都が寄ってきた。



「ん…体操着、ない…みたい」


「忘れたの?」



「かなぁ…?」



忘れたはずはないけど、持ってきた記憶も曖昧だからそう言うしかない。



「あたし上は2枚あるからこれ着なよ!ハーパンはないから長いのでもいい?」



紗都は自分のロッカーから体操着を出してあたしに差し出してくれた。



「紗都、ありがと!」



「いいって!ほら行こ!」



紗都から体操着を受け取り、あたし達は更衣室に向かった。