「一ノ瀬くぅ~ん、そんな子ほっといてこっちでお話しましょうよぉ~」 どこからこの声は出るの? くねくねと身体をよじりながら一ノ瀬君のシャツをツンツンと引っ張っている岡崎さん。 そんな子って… 酷くない? 一ノ瀬君はふっと笑って岡崎さん達がいる席へ戻って行った。 …何でそんな笑い方をするの? 笑った顔はやっぱりどことなく悲しみが込められているようで、あたしは胸がチクンと痛くなった。