「おはよう」
一ノ瀬君の声が聞こえて振り向くと、目を細めて優しく微笑む彼があたしを見つめる。
ううっ……
反則…
こんな笑顔っ…
でも!こんな笑顔に負けちゃダメ!!
みんなの前のキラキラ笑顔なコイツは変態で痴漢野郎で最ッ低な奴なんだから!!!
何も言わないあたしに、一ノ瀬君は岡崎さんの腕を軽く振り払って近づいてきた。
両手を腰に当てて、目線をあたしに合わせて顔を近づけてくる。
ふわりと漂う甘い香り。
ドキドキドキドキドキ…
ドキドキなんかしたくないのに身体は正直みたい…。
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