そして栗色の髪が揺れた。 女の子達に囲まれた中で。 ドキン…ッ 勝手に鼓動を打つ心臓。 蘇る見つめられたブラウンの瞳。 やだ… あたしドキドキしてる…? 一ノ瀬君の腕には岡崎さんがぴとっと抱きついてる。 岡崎さんが誰かと腕を組んでるなんて、そんなのいつもの光景なのに… 何だろ… ちょっとモヤッとする… 一ノ瀬君の席はあたしの隣だから、当然こっちに向かって来る訳で… あたしは目線を窓の外に移した。