あたし達は近くのベンチに腰を下ろした。 あたしは改めてこうちゃんの顔をまじまじと見た。 「………」 「何だよ?」 「一ノ瀬君がこうちゃん…なんだよね?」 今まで“一ノ瀬君”だったから“こうちゃん”だとわかった今、どう接すればいいのか少し戸惑う。 今まで通り? 今までどうしてたっけ? よくわからなくなって頭の中がぐるぐるしてくる。 「……証明する?」 目を細くして微笑むこうちゃん。 証明…?