お別れの日、あたしは持っていたひまわりの種を全部こうちゃんにあげた。 『ひまわり、いいの?』 『うん!!まことのひまわり全部こうちゃんにあげる!』 『ありがとう!おれ、いつかひまわりいっぱい育ててまことに見せてやるよ!!』 『うん!楽しみにしてるね!!』 そしてこうちゃんは行っちゃったんだ。 翌年からあたしはひまわりを育てなくなった。 そして10年後の夏―… 15歳になった今、 あたしは“約束の場所”に来ている。