あたしとこうちゃんが公園で遊んでいたら子犬の声が聞こえてきて…
『こうちゃん!犬がいるよ!!』
『ほんとだ!こいつ、ナァナァ鳴いてるぜっ!』
『じゃあ、名前をナナにしようよっ!!』
『いいけどこいつ女か?』
『いいんだもんっ!ナナだもん!!』
あたしとこうちゃんはナナを家に連れて帰って飼いたいと言った。
でもこうちゃんちはこうちゃんのお母さんがアレルギーでダメで、うちのお母さんは動物は飼わないって言ったんだ。
納得しなかったあたしは大泣きしながらナナを抱いて家を飛び出した。
公園にある象の滑り台のトンネルであたしはナナを抱いたまま泣いていたらこうちゃんがやってきて言った。
『まことぉ、泣くなよ!おれ、おもしろい顔してやるからさ!!』
でもなかなか泣きやまないあたしにこうちゃんは少し考えた後…
『泣くなってぇ…』
そう言って
あたしのほっぺにキスをした。