何もこんな所じゃなくても… 「いいから」 と言って、ボケッと佇むあたしの背中を押してトンネルに入れると、一ノ瀬君も傘を畳んで中へ入って来た。 「せまっ!!」 一ノ瀬君は軽く腰を折る形になっている。 …でしょうね。 ゴンッ!! 「ってぇっ!!」 そして座ろうとして前の壁に頭をぶつけている。 一ノ瀬君って… おバカさん?