「一ノ瀬 聖(こうき)です…よろしく」



一ノ瀬と名乗るアイツが軽く頭を下げると先生は「じゃ、空いてる席に座って」と後ろを手で示した。



げっ!!


…そうだった。



空いてる席ってあたしの隣だよね!?



ムリムリムリ!!


隣なんてすっごい気まずいっ!!



そんなあたしの気持ちなんか余所に一ノ瀬とやらはこっちに向かって歩き出した。



どどど…どうする??



とにかく顔を合わせないようにしよう!!



あたしはさり気なく外を眺めてます~的な感じで目線を外に移し、髪で顔が隠れるように軽く俯いた。