彼の行動に照れ臭くて、彼から目をそらした。

「昼飯でも食いに行くか?」

「いいの?まだ仕事が残ってるし。」

「大丈夫やろ。あいつには俺が言うし。」

そういうとタバコの火を消して立ち上がった。

それを見て、私も火を消して後ろをついて歩く。


彼の背中つて、こんなに小さかったっけ…?
痩せたなぁ、秀…。


1階に降りると、加奈さんは作業場で仕事をしていた。

と、思った瞬間に加奈さんの姿が私達の視界から消えた。

!!

彼は慌てて加奈さんのところに走っていき、

「おい!大丈夫か!おい!加奈!」

…。加奈…か。

「秀人…。ごめん。」

そういうと、彼にもたれて目を閉じた。


ふぅ。

彼はため息をついて、私に財布を投げて

「飲み物買ってきてくれよ。」

「うん、分かった。」

頼まれて自販機で飲み物を買って、二人のところに戻ろうと近づくと。

「おまえ、まさかずっとか?」

「そうよ。でも秀人には言えなかった。あの時、たくさん悩んだ結果の私の決断だったし、その事で秀人もたくさん苦しんだのを知ってるから。きっと、あの子が私に与えた罰なのよ。」

「あれは、俺のせいだ。おまえは悪くない…。」

「…。そうね。二人の責任よね。だから、あの子の事、忘れないであげて。」

「あぁ。わかってる。忘れない。」