わたしとあなたのありのまま

「いやだよ。もう私、教室戻るんだから」

言って綾子を見ると、座ったまま心配そうにこちらの様子を伺っていた。


田所は、綾子に向かって笑顔で手を振り、勝手に『さよなら』の合図をしながら、

「今の、お前のせいだから」

と、その笑顔とは裏腹に、脅迫染みたセリフを私に対しては吐く。



綾子が『うんうん』と二回小さく頷いて席を立ってしまったので、私は仕方なく田所の隣に腰掛けた。



「メールしてきたの、田所が先じゃん」

理不尽な責任転嫁に抗議すると、

「お前が笑かすからだろ?」

と、しつこく私のせいにしようとする。


「笑かすつもりなんかなかったし。だって、田所が私の悪口言うから……。だから、悔しかったんだもん」


「どこが悪口だよ? てめ、ブタさんに謝れ」

冷ややかに私を横目で見ながら、田所はそう言った。



くっそぉ……。