「どうして?
あんなにラブラブだったじゃん?
あ、いや、よく知らないけど」
動転してしまって、自分が何を言っているのかわからない。
何を言うべきかも。
「だいぶ前から浮気されてたみたい。
そんで、浮気相手の方が良くなったっていう……
よくあるアレよ」
良くあることなの?
綾子の顔は至って涼しげだ。
こんなにも教室内の空気はくそ暑いというのに。
それに、
綾子は悲しくないのだろうか。
「二股ってこと?
でもさ、綾子にバレてないのに、どうして別れるなんて言い出したんだろ?
男なんて、バレるまでは同時進行続けるもんなんじゃないの?」
なるちゃんが、その乙女な容姿にはまるで似合わない、恐ろしい言葉を吐いた。



