「酷い、ほのか。
 私は友達だと思ってたのに」

 そう言って泣き出したみぃたんに、

「大嫌い」

 低く吐き出して、すれ違った。


「ほのか!」

 田所が呼ぶ声を背中で聞いた。
 けれど、田所は追って来てはくれなかった。

 きっと、泣いているみぃたんを慰めているんだ。
 放っておけないんだ。


 田所は、
 誰にでも優しいから。


 もう、愛想尽かされたかな。
 いくら田所でも、さっきの私にはさすがに幻滅しただろうな。

 ああもう……
 消えてしまいたい。