わたしとあなたのありのまま



「ちょっと俺ら抜けるわ。
 ほのかちゃん、ご機嫌斜めだから、
 あっちで機嫌とって来る」

 言って、ゲームセンターに隣接しているフードコートを目で指した。


「別に機嫌とってもらわなくていいよ。
 つまんないから帰るだけだから」

 ふて腐れてそう言った。
 本当に嫌なやつ。
 そんな自分が大嫌い。


「そっかぁ、つまんなかったんだぁ。
 なんか、ごめんねぇ」

 申し訳なさそうに言うみぃたんは、けれども絶対、心の中では『だったらさっさと帰れよ、でも田所くんは置いていって』と思っているに違いないんだ。

 ああ、もう……

 不利だ。
 戦い慣れていない私は、完全無力だ。
 嫌になる。