「なに? ほのか、拗ねてんの? ああ、はいはい。 お前も俺とプリ撮りたいんだろ?」 私の肩を抱くと、踵を返して来た道を戻って行く。 全身が酷い脱力感に侵されていて。 抵抗できなくて、重い足を動かして田所に引きずられるようにしてプリクラコーナーへ。 田所は立ち止まることなく、たくさん並んでいるボックスのうちの一つに私を連れて入った。 そうして慣れない操作に苦戦しながらも、なんとか撮影まで漕ぎ着ける。 真ん中のボタンに右手を添えて、 「ほのか、笑え」 モニター越しに私を見詰めて言う。