わたしとあなたのありのまま

「わからない。
 今日はすっごい忙しくて、メチャクチャ疲れてるかもしんないし」

 言い放って、すかさず靴を履き昇降口を出た。

 振り返ると、田所はまだ私を見ていて、

『田所のバーカ』

 口パクで言ってやると、田所は笑顔のまま、右手を上げた。

 フン! と、身を翻して駆け出した。

 何? あの余裕。
 田所は、私が絶対に連絡するとわかっているのだ。
 ムカつく。


 そして、田所は私を殺す気だ。
 あの悩殺笑顔。

 窒息しそうだ。
 心臓も破裂しそうだ。
 脳も溶けてしまいそうだ。


 ズルいよ、田所……