私がムッとして見ていると、田所は不意に私たちの方へ視線を寄越し、
「失礼しまーす」
などと、ご丁寧に断って我がクラスへ進入してきた。
私のすぐ目の前に立つと、
「ほのかも行くよな?
俺が幹事で、お前が幹事補佐だから」
と当たり前のように言って、涼しい顔で見下ろした。
「は? 何勝手に決めちゃってんの?
私今日、バイトなんだけど。
無理無理、絶対!
私は行かないから」
かなり強く主張したつもり。
それなのに、田所は完全スルーで、私の隣の綾子に視線を移した。
「そっちの友達も……」
「峰 綾子です」
田所の言葉を遮って、綾子が不機嫌顔で名乗った。



