わたしとあなたのありのまま



「ほのか、田所と帰るの?」

 ホームルームが終わり、帰り支度をしていたら綾子に声をかけられた。

「あ、
 特に何も約束とかは……」

 そうなのだ、昨日、別に今後のことなど田所と一切話したりしていない。
 だいたい、私は今、田所の彼女なのだろうか、そこすら疑問なわけで。

「ふうん。
 とりあえず連絡してみたら?」

 綾子がそう言うので、うん、と携帯を鞄から取り出した。


「秋山」

 携帯のアドレスを開いて田所の番号を探していると、今度は山田に声を掛けられた。
 視線は携帯画面に落としたまま、ん? と答える。

「田所、どうよ?」

 ああ、山田も心配していたのね。
 番号検索は一旦中断し、すぐ横に立った山田を見上げた。