わたしとあなたのありのまま

「へぇ。いいなぁ、優しい彼氏。
 あ、それより!
 私、田所の彼女じゃないです」

 時間差で否定。
 ここ、大事。
 だって田所は、もしかしたら今もゆきさんのこと……

「え? でも悠斗くん、彼女って……」

「あれ、嘘です、あやつは大嘘つきなんです。
 信じたらいけません」

 力強く訴えかけると、ゆきさんは「あらま、そうなの?」とおどけて身を少し引いてみせる。

 そんな仕草も、どういうわけかとても女らしくて。
 田所って趣味が良いとか思ってしまう。


「だって、田所が好きなのは……」

 そこまで言ったら、ガチャリと田所の部屋のドアが開き、私は田所の右腕で巻き込むように腰を抱かれて、部屋へと押し込まれた。

 やっぱり、居やがった。