わたしとあなたのありのまま

「別にいいです。
 私、どんだけでも待てますから」

 勝手に私のお口が言い返していた。


「『待てますから』……だって。
 ウケるんだけど」

「この子、調子こいてんじゃない?」

 などなど、バックからレベルの低い野次が飛ぶ。


 相手にするなと、綾子が袖を引っ張るのを、腕を大きく回して振り払い、一歩前進してエリカ先輩との距離を僅かに縮めた。

「田所に、『待ってて』って言われたから……
 だから、平気です」

 負けたくない、そう思った。
 こんなの、勝ち負けなんかないのに。