「間違いなく怒らせたね。『てめぇ、俺の頭狙って携帯投下しやがって! なにさらしとんじゃぁ!』てな具合に」
綾子は明らかに面白がっている。
「では綾子さま、私は田所悠斗の逆鱗に触れたと、そうおっしゃるのですね?」
「さようでございます、ほのかさま」
まじですか。私、嫌われちゃったのかなぁ。『どんくせぇやつ』とか、思われたのかなぁ。
「でもなんで、田所悠斗のこと、綾子が知ってんの?」
ちょっとした好奇心で尋ねてみた。
「入学したばっかの頃、女子が結構騒いでた。知らないほのかの方が、逆に不思議だけど? でも、1コ上のエリカ先輩と付き合いだしてからは、あんま騒がれなくなったかなぁ。
性格悪いって噂だし」
「性格……悪いんだ……」
綾子から視線を逸らして俯いた。自然と足取りも重くなる。
綾子は明らかに面白がっている。
「では綾子さま、私は田所悠斗の逆鱗に触れたと、そうおっしゃるのですね?」
「さようでございます、ほのかさま」
まじですか。私、嫌われちゃったのかなぁ。『どんくせぇやつ』とか、思われたのかなぁ。
「でもなんで、田所悠斗のこと、綾子が知ってんの?」
ちょっとした好奇心で尋ねてみた。
「入学したばっかの頃、女子が結構騒いでた。知らないほのかの方が、逆に不思議だけど? でも、1コ上のエリカ先輩と付き合いだしてからは、あんま騒がれなくなったかなぁ。
性格悪いって噂だし」
「性格……悪いんだ……」
綾子から視線を逸らして俯いた。自然と足取りも重くなる。



