あるところにミカンがいたのだよ。


        あるところとはある高校の教室のある机の上さ。


            ある机とはまさに私の机なのだよ。

    
            私の机はミカンの特等席なんだよ。


            ある日ミカンは私に言ったのさ。


      

       『僕を窓に反射して出ている太陽の光に当てて御覧』




      だから私は言われた通りミカンを高く上げてかざし見たんだ。


    
        そしたらびっくり!とってもきれいだったんだ。


    
        私がミカンに見とれていたらまたミカンが言ったんだ。




       
      『さぁこんどは僕を食べて!今君が感じてる気持が味になるよ』




             私はミカンを口に入れたんだ。



               そしたらそしたら
       






      口いっぱいに弾けたようなどきどきした味が広がったんだよ。