恋するマッシュルーム


ありったけの憎しみを込めて睨みつけてやる。



しかし…



『昨日オマエをココまで担いで来てやったのは誰だ?家にまで泊めてやったのは誰だ?言ってみろ。』



うっ…


そうでした…


そうなのでした…


私は今、弱みしか握られていないのでした…


昨日の失った記憶を知っているのは、とっても悲しいかな、この毒キノコだけなのでした…


ちくしょう、ハラヘリで我を忘れかけていたけれど、ソレを言われちゃ敵わない。



「コ、コーヘー君です…。」



急にオロオロとする私。

情けない!

情けなさ過ぎる!!


けどヘイコラする以外に今はどうしようもない。



『そうだよなぁ?だったらオマエ、オレに文句垂れる前に言うことあんだろ。』



ハイ…そうでした。

その通りでした。

おっしゃる通りでございました。