思い出は消えない

次の日。

萩夜の病室を片付けに行った。

棚の引き出しを開けた時

そこに、水族館で買った

クリオネのストラップがあった。

「…萩夜。大事にしまってたんだ。」

私はそのストラップを

自分の携帯に付けた。

「ずっと一緒だよね。」

私は病室を片付けてしまって

病室を出るとき

もう1度中を見回した。

萩夜が頑張った場所。

萩夜が生きていた場所。

私は絶対忘れないよ。

この場所も、屋上も、宇宙も。





−END−