思い出は消えない

「………かねー…よ。」

「…何?」

「…い…かねー…よ。真嬉…のこと…置い…て…なんて。」

「…そうだよね。また一緒に屋上行くんだよね?」

私がそう言うと

萩夜は笑って頷いた。

「…オエッ…ウ…オエッ!」

「萩夜!」

萩夜はまた吐いた。

(……血…?)

萩夜はこの時、

血を吐き出した。

それと同時に

萩夜の手も痙攣し始めた。