ユーリがしゃがんだ途端、その男の子は涙目になりながら走ってきた。 そして、ユーリの胸へと飛び込んだ。 「アイル、一体何があった」 「分からない‥っ 黒い翼が生えた男達が、姉ちゃんや兄ちゃんを連れてった‥! 僕‥怖くて‥っ!」 ずっと‥一人で隠れてたんだ‥ 怖い光景を見せられて、誰も来ないこの部屋で‥ 一人ぼっちでずっと‥ 「魔族の奴等だな」 「あぁ。 だが‥一体何の為に‥」