「何‥?」 「お前に与えるチャンスはただ一つ。 安宮知香をここに連れてこい」 俺は魔王を見つめた。 安宮知香をここへ‥ 「そうすれば、お前も家族も解放してやる」 「解放‥?」 「あぁ、魔界からは出られないが、家族を浄界に返し、いつでも会えるようにしてやる。 そして、任務は今回ので最終としてやる」 何もかもが終わる‥? この苦痛から‥? 涙が頬を伝う。 「本当‥だな」 「あぁ」