「大変だったろ。アキといるの」





そう言って、原田さんは苦笑する。





はい、そりゃあもう…。





暁くんをよく知らない人は、何を贅沢な!と思うに違いない。






でも実際、ホントに大変だった。





何をしててもカッコいい暁くん。





それだけならいいのに、的確に女の子の胸キュンポイントを突いてくる。




おまけに声もいいから、下手したら心臓が破裂しちゃうんじゃないかってくらいドキドキした。






「あれな、天然なんだよ。意識してやってねーからたち悪いんだよなぁ…。」





なんで原田さんがそんなことを知っているのかは謎だけど、でも原田さんの言っていることは間違ってない。






っていうかあれ、意識してやってないの?





どうりで女慣れした、わざとらしさを感じないと思った…。





「まぁ、仕方ないよ。そういう血が入っているんだし。」





…血?





あたしが首をかしげているのを見て、原田さんは教えてくれた。