「じゃあ、明日から暇だなー。」
「…原田さん、言うの遅い。」
「悪い悪い。柚姫ちゃんも、そういうわけだからしばらくはお手伝いもなしでね。ごめんね。」
いえいえっ、と手を振る仕草を見せると原田さんはホッとしたように笑って奥に引っ込んだ。
原田さんいないし、あたしはどうしよう…。
「柚?明日からはリコールに来ないし、直接お家まで送ろうか?あ、それともどこか遊びに行く?」
楽しげに予定を考えようとしてくれている暁くん。
そこでピンと閃いた。
しばらくお店のお手伝いがないなら、放課後にゆっくりプレゼントを買いに行ける!!
1週間あれば、充分に色んなお店を見て回れるし、調べものだって。
サプライズの準備だって出来るよね!?
原田さん、ナイスタイミングすぎる!!
「柚?聞いてる?」
くりんっ、と暁くんの方に体を向けてボードにペンを走らせる。
“いつも来てもらってるし、明日から1週間くらい平気だよ。歩いて帰れる。”
「え?でも…」
“ホントに大丈夫だよ。”
「…わかった。じゃあ、寂しくなったらいつでもメールして?」
“うん、そうする。”
笑って誤魔化すけど、暁くんはちょっと不服そうだ。
なんか、ちょっと可愛かった。
そんなとき、更に閃く。
きっとみんなも、暁くんの誕生日を知らないに違いない。
みんなでサプライズパーティーでも出来ないかな!?

