しかも超絶美少女ねぇ…、と付け足してうーんと頭を抱える。
「この話で一番驚いたのは、暁くんがクォーターだったって話だね。」
え、そこなの!?
「まぁとにかく、大丈夫だと思うよ?」
優輝ちゃんは、そう意味深に笑うと何故か内ポケットからポッキーを取り出す。
勧められて一本もらうけど、
不思議なことにチョコは全然溶けてなかった。
甘くて、すごく美味しくて。
なんだか、胸のつっかえどんどん溶けていくようだった。
「暁くんさ、その人が本当に恋人だって言ったの?」
…あれ?
そう言えば、直接恋人だって聞いたわけじゃない。
確か…秘密って言ったよね?
首を振ると、優輝ちゃんはニヤリとほくそ笑んだ。
「だったら、何か誤解があるんだと思うよ?今日もお迎え来るんでしょ?思いきって聞いてみなよ~。」
どこからそんな自信が出てくるのかさっぱりわからなかったけれど、もう一本勧められたポッキーをあたしは口に含んだ。
やっぱり、優輝ちゃんのポッキーは甘かった。
この時の優輝ちゃんのお陰で、放課後までの時間を楽しく過ごすことができた。
たぶん、優輝ちゃんがいなければずっと気持ちが暗いままだったと思う。

