【完】Lost voice‐ツタエタイ オモイ‐





「ユズ?どしたデスカ?ゲンキないデス!!」



え…




沙夜ちゃんは急にずいっと近寄って、あたしの顔を覗き込んだ。




う、わ………




思わず、見入ってしまう。




沙夜ちゃんの顔は近くで見るほど綺麗な顔をしてて。



女のあたしでもドキリとしてしまう。




それに、沙夜ちゃんの瞳は。






―――なんて、綺麗なエメラルドグリーン……。




宝石のエメラルドのように、キラキラ輝く緑色の瞳がすごく綺麗だった。




あれ…?でも沙夜ちゃんと、どこかで会ったような……―――






「ふふっ、沙夜。柚が驚いているよ。」



「えっ!ソウナノ!?」




今度は日本語で言った暁くん。



沙夜ちゃんは、ゴメンナサイなの…と言って離れた。





「ごめんね、柚。向こうで勝手に柚のこと話してしまった。沙夜は柚に会うの楽しみにしてたみたいだよ?」




「ハイです!アイタカタです!」



沙夜ちゃんはまたそう言って、満面の笑顔を浮かべた。



すごく人懐っこいんだ…。





こんな人なら、暁くんが好きになるのも仕方ないよね…