その小さな嵐がやって来たのは、みんなは曲について話し合い、あたしが開店準備のお手伝いをしているときだった。





ガチャ…!




突然お店のドアが開いて、誰かが入ってきた。




お店はまだ開いてない。




だからこの時間帯にお客さんが来ることなんて、今までなかった。




原田さんを含めた、そこにいたみんなの視線が入り口に集中する。




あたしも、モップを持つ手を止めてその人物を見つめた。




ゆっくりと階段を降りてフロアに現れたのは、




チョコレート色の髪をふわふわと揺らす、超絶美少女だった…。








うっわ、めっちゃめちゃ可愛い…!!




あたしと同じくらいの年齢だろうか。





大きな瞳、長いまつげ、桜色の唇はきゅっと結ばれ、綺麗に整いすぎた顔には緊張の色が見えた。




陶器のように白くて、ニキビひとつない綺麗な肌。




すらりと長くて細い手足。




チョコレート色の髪は背中まで伸びていて、丁寧に巻かれ、女の子らしいカチューシャを付けていた。





可愛い、の一言で表現するには彼女は可愛すぎた。