「うっわ、どうしたんだよ?…は?大丈夫なのかよ」





え…、暁くんどうしたんだろう?





「あぁ、わかった。ゆっくり休めよ。お大事にな。」





「なぁ。アキ、なんて?」






ぴっ、と電話が切られるや否や、優兄は心配そうに愁生さんに尋ねた。





そんな愁生さんは、パタンと携帯を閉じ、ふぅと息を吐き出して口を開く。






「昨日の夜遅くの飛行機で帰ってきたらしいんだけど、風邪ひいて熱もあるから今日は来れないとさ。」






ええっ…、暁くんが風邪?





あたしが驚いたのと同じく、メンバー全員が驚きの声をあげた。





「あいつが風邪ねぇ…。しゃーねーなぁ。どうせあいつ、なんも食ってないんだろ。」





そんな中、タバコを灰皿に押し付けて頭をガシガシと掻いた原田さんはめんどくさそうに呟く。




「お粥作るから、誰か持ってってやれよ」





「じゃあ、柚姫ちゃんは?」





原田さんの言葉に、にやりと口角をあげた愁生さんが言った。





「柚姫ちゃんが行ったら、すぐに元気になると思うよアイツは。」